この記事は、ロッドビルダーがうさんにカスタムして頂いた GAME AR-C S706ULの初期インプレです。
前後編に分けた記事の後編で、主に釣行を通じてのロッドの使用感について触れています。
カスタム前のロッドのスペックと外観などについては以下の前編の記事をご覧ください。
がうさんからGAME AR-C S706ULが届いた2日後、さっそく南伊勢町の某漁港で釣りをしてきました!
しまかぜの自作ラバージグ、ちまラバとの相性が良さそうとのことだったので「ちまラバカバー5g」にサバの切身を付けてキャストします。
狙いは根魚!
※写真はちまラバカバーのサンプル画像です。(フックは画像と異なる極小のものを使いました。)フックが可動するタイプのラバージグです。
総重量はおそらく8gほどだと思うのですが、思った以上にロッドが柔らかい!
自分のキャスト技術が未熟でしっかり胴に負荷を乗せられないため、フライになりがちですΣ(・□・;)
ロッドがルアーの負荷を受けてしなっていく様子から、自分のリリースタイミングが早いのがわかります。
正しく投げられた時に比べて3割ほど飛距離ダウンしていると思われますが、なんとか魚がいる場所までは飛んでいそうです。
ちまラバをボトムまで落として、少しズルびいてみます。
おおおおおお!!!手に伝わるボトムの感覚がかなり鮮明です\\\\٩( ‘ω’ )و ////
ちまラバが落ちた場所は砂地で、近くに小さな石状の硬い引っかかりがあります。
おそらく泥やウィードなどに変化したとしても、変化がはっきり手元に伝わりそう。
小さな石の引っかかりをティップ操作で外します。
ティップが柔らかいためキビキビとした反応ではありませんが、フワッと追従して小さな動きでかわせました。
自分は今までコツッと引っかかると硬めの竿でバシバシ外していたためバイトチャンスを逃していたと思うんですが、このロッドだと丁寧な釣りができそう(*´ω`*)
ほんの少しズル引いては引っかかりを小さく外すアクションを繰り返していると、モソモソっとした前あたり。
ロッドを送ると持って行ってくれたので合わせます!
それほど大きくないけど、力強い引きです。
潜られないように腕を高めの位置に上げて一気に巻き上げます。
操作する時は先調子でしたが、ファイト中はベリーから胴に近い部分まで滑らかに曲がってくれます。
おかげで不安は全く感じません。
途中何度か根に潜ろうとしたり、取り込み際にモタついたりしたのですが、ティップがしなやかに追従してくれるので切れたりバレたりする心配をせずに済みました。
上がってきたのは20cmちょいのユカタハタ!
ユカタハタはサイズからするとえらく引く(やたら潜ろうとする)ので、この魚が危なげなく釣れるなら25cmクラスのカサゴは楽に相手ができそうです。
ロッドの強さに安心してユカタハタをぶら下げていたので、限界近くまでみょーんと曲がっていたようで、夫に折れる!と叱られました_(┐「ε:)_
※ハリ外しの時に糸を張った状態で竿を立ててしまい、もう一度怒られました。。。
ULロッドとしては強さは申し分ないです。
そして柔らかいのに感度がいいです。不思議な感じ。
続けて釣り上げたのは豆カサゴです!
アタリの様子がよくわかるので、小さな相手でもしっかり合わせられました。
この子は成長を願ってリリース。
暗くなってからは買ったばかりのアジングロッドに持ち替えてアジを釣っていたのですが、GAME AR-Cでもアジングに挑戦してみました。
1.2gのジグヘッドにアジマスト2を付けてキャストすると、スコーンと糸が抜ける気持ちいい感触!
ロクハチとナナロクの長さの差はあるけど、アジングロッドで投げた時より遥かに遠くまで(1.5倍くらい)飛んでいます。
ジグヘッドをチョイチョイすると、程よく追従してくれます。
わたしの雑な操作をマイルドにしてくれている気がする。
アジの小さく一瞬のアタリもしっかり感じとれます。
強いて言えば、ティップでアジをピッと掛けるのが難しくて、半ば向こう合わせになります。
慣れないながらも40分ほどで3匹の豆アジが釣れました(*・ω・)ノ🎣
積極的には掛けづらい代わりにしなやかさが口切れバラしを軽減してくれるので、結果的にアジングロッドと遜色ないペースで釣れました。
アジのサイズが上がれば、飛距離と相まってこちらが有利になりそう。
夜更けになり潮止まりが近づいたため納竿しました。
がうさんにGAME AR-Cを使った感想をお伝えすると、投げづらさの心配とともに、いくつかの意図を教えてくれました。
- がうさんご自身はダルさを打ち消しシャープに仕上げようと思っていたが、このロッドのしなやかさを活かす方針に変更した(しまかぜがゆったりしたキャストをすることを想定した)
- バットガイドの位置の高さは小径ガイドでの糸抜けをよくするため
- ティップのガイドの多さは糸がらみ防止と操作性向上のため
相反する要素をしまかぜが扱いやすい形でバランスよくまとめて下さった背景には、そうした意図と技術的な工夫があったんだなあ、としみじみありがたく思いました。
しまかぜの感想を、以下箇条書きでまとめます。
- 重め(総重量8g以上)のルアーはフライになりがちで少々投げづらい。原因はしまかぜのキャスト技術が未熟でリリースが早いため。胴でルアーの重さを受け止めるキャストを身につけたい。
- 軽め(総重量1.5g程度)のルアーは快適にキャストでき、とてもよく飛ぶ。
- 感度がとても良い。ボトムや水中の細かな変化が手元に伝わってくる。魚のバイトの様子も前アタリから伝わってくるので面白い。
- 操作性は良好。ティップで細かな操作ができる。元が柔らかいためキビキビとした動きではないが、十分すぎる性能。
- 糸抜けは良好。ガイドの中にリーダーとの結束部分を入れ込んだ状態でキャストしても全く引っ掛からない。またガイドへの糸絡みは一度もなかった。
- ロッドが柔らかいため魚の突っ込みに追従してくれる。バットパワーと相まって多くの場面で余裕を持ってファイトできる。
- ライトソルト用としてはかなり重いロッドだが、使っていて疲れなかった。
がうさんの想定通りにいった部分もあれば、そうでない部分もあると思うのですが、総じて扱いやすく釣りが楽しくなるロッドでした。
わたしがポヨンとしたロッドの持ち味を積極的に活かせるようになれば、釣りができなくなる日まで付き合ってくれる相棒になりそうな予感がします。
現状ロッドの扱いがかなり危なっかしいので、取り込みやハリ外しの時のあしらいを上手にならないといけませんね💦
でないとわたしが年取る前に折れちゃう_(┐「ε:)_
そんなわけで、がうさんにカスタムして頂いた GAME AR-C S706ULの初期インプレでした。
ここまで長々とロッド自慢を聞いてくださってありがとうございました!
さて、釣れない冬の間にキャスト練習をしなければ。。。